★『Capricious』★ 2025年(令和 7年)   6月号

 

  ●「国際政治 86」

 

   前号でトランプ大統領へ厳しい批判を書いたら、知人で「(米国)国家安全保障問題担当」

  からメールが来て、機密解除された「資料」が届いたので紹介する。結論的には、トラ

 ンプは”そんなに「ムチャクチャ」(incoherent)ではありません。我々官僚が支えてい

 ますという。

 

 (海外の知人や友人は、自動翻訳機で私のブログを読んでいます。ただ、日本語には翻訳

 しにくい単語も有り、私の方で英語の注釈をつけています。)

 

  「U.S. Strategic Framework for the Indo-Pacific」 

  (インドー太平洋のための米国の戦略的な枠組み)

 

 これが機密解除された文書で、英語の文章をドラッグ&ドロップすれば読めます。 

 内容を簡潔にすると、中国の「封じ込め政策」(containment policy)の為に、

 QUAD(日本、アメリカ、オーストラリア、インド)と自由主義国のアジア諸国と協力

 し、アメリカの優位性を維持しようという事になる。

 

 中国の「台湾(武力)侵攻」がニュースに取り上げられているが、実質的には政治経済や

 文化面で台湾に侵攻しているのが現実でミサイル等の武力による台湾侵攻はないと考る。

 最大の理由は、SWIFT(国際銀行間通信協会)。中国とロシアの決定的な相違なのだが、

 中国は石油資源や穀物などを海外輸入に頼っている。当然に主にUSドルの決済。

 欧米諸国は「もし中国が武力で台湾に侵攻したならばSWIFTを止める」と、秘かに合意

 している。その事は中国も理解していて、武力による侵攻ではなく「ソフト侵攻」となっ

 ている。

 私の知人(米国国務省)は怒るだろうが、上記の理由で日本の台湾政策を米国製の

 a piece of junk な兵器を購入しないで、再構築した方が良いと思う。

 

 

    

     

     ●「論文8」(海外の大手通信社、新聞、学術誌、雑誌等に発表した私の小論文

     原 題:L'essence de la rationalite est la preservation

          des  especes.

  英語版:The essence of rationality is the preservation of

           species.

  論文の主題:「新 理性と存在」の続編を執筆中だが5年以内で完成させたい。

  (いまだに未完成の論文。今回は、理性の発生論)。

 

  

 

    ★「Memoir」 

 

    東京大学は「5月祭」があり、11月には「駒場祭」がある。学生にとっては、

    たくさんの想い出や出会いを作る場になっている。

    他の大学の学生(異性)を招待するのも、この時期が多い。いまは、祭りの開催の

    費用負担が学生にあるのだそうだ。いつから「学生負担金」が始まったのだろう

    か。

    最近の「駒場寮」は知らないが、昔は古くて汚かった。私は自宅が都内なので、

    関係なかったが、女子学生は民間のアパートを借りていた。彼女のアパートは

    「神田川」の歌の世界? 実は女子学生は真面目で勉強熱心で悲しげな世界ではな

    く、昔から意欲的で元気だった気がする。

    ある総理大臣(故人・東大卒)の持ち歌(十八番)が「神田川」と聞いていたが、

    彼は群馬県からきて、それなりのアパート住まいで、実家が金持ちで駒場寮には

    住んでいなかった。ある種の思い入れというか、単純に曲と歌詞が好きなのだろ

    う。

    私は「神田川」をカラオケで歌う事は一度もない。あまり好きな曲でもない。

    ”暗すぎるだろう”(笑い)。知り合いの女医さん(東大卒)は、「神田川」が

    好きだという。まあ、歌なんぞ、個人の趣味で他人が言う事でもないか。

    この女医さんを50年も知っているが、彼女の人生に「神田川」らしき生活感を

    見たことがない。実家は大層な豪邸で両親が医者。

 

      

 

   

   ★『クラシック音楽考』★

 

         前回、クラシック音楽にヒントを得て作曲するポップス歌手の話をしたが、

   クラシック音楽にも非常に似た曲がある。

   ヘンデルの「サラバンド」とブラームスの「交響曲第3番ヘ長調作品90の

   第3楽章」は、聞き流していると混乱するほどに似た曲だ。

   

   知人から演奏会の招待状が来た。いつもながら感謝である。曲目はワーグナーの

   「トリスタンとイゾルデ」。ブルックナーの「交響曲第5番」。アマオケながら演奏の

   レベルは高い。

   プロの演奏家からも招待状が来るのだが、地方公演となると行くことが大変。

   岩手県の週末の夕方となると1泊2日。演奏会の後に関係者全員で”飲み会”が

   あるので招待状が来るのだが。ふと思えば、音楽家は酒が好きで強いなぁ(笑い)

   意外なのである。舞台ではすました顔だが、飲み会になると、この人はバイオリンを

   本当に弾いていたのかと思う(笑い)。

   特に女性で酒が強い人が増えた気がする。かなりな酒豪でケロッとしている。

   私の特技に「演奏家の顔を見たら、担当の楽器が分かる」というのがある。

   演奏家の顔にバイオリン、クラリネット、トランペットと書いてある(笑い)

   まあ、弦楽器担当か、打楽器か金管楽器か程度なら、ほぼ当たる。

   あるプロサッカーの監督は「選手の顔を見たらポジションが分かる」といっていた。

   人の顔より、自分の老人の顔に、人生の終末を感じるよ。